難しい根管治療

今日は久しぶりに根管治療についての更新

根管治療（歯の根の治療、根っこの治療）は歯医者の仕事のなかでも特に難しく、状態の悪い歯を何年も症状なく噛めるようにすることは容易ではありません。

今回は今まで何回か治療を繰り返しているが、良くならず本人もあきらめれいる症例

一番奥の歯歯茎が腫れていて何年も硬いものを噛めないとのこと

レントゲンを見ただけで難しいとわかります。

①治療を繰り返した結果健康な歯質が少なくなっている。

②根っこの周りが白っぽくなっており炎症が長期間あったこと（硬化性骨炎）

③桶状根（日本人によく見られる根の形、治療の難易度が上がります）

治療の結果腫れが引かないこともあることを、よく説明し治療開始

被せ物をはずして土台を外し、周りに壁をつくる。旧充填材料をはずして超音波で拡大、洗浄していく。樋状根なので感染範囲が大きい。どんどん拡大していく。

治療２回目　歯茎の腫れがなくなる

治療３回目　物を噛んでも違和感がなくなる

治療４回目　根管治療終了

治療の反応がよく症状がとれていたことに患者さんも喜んでいました。しかし長い目でみると神経を取ってある歯は脆く腫れたり、割れたりすることが多いです。

虫歯で歯を削らないよう、神経を取らないようにすることが一番です。セルフケアと定期的な検診が重要になってきます。